トップページ | 全エントリー一覧 | RSS購読

since2004.10.27

最近の記事

カテゴリー

RSSフィード

リンク

Search 

Ranking

ブログランキング・にほんブログ村へ

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
90位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
洋書
5位
アクセスランキングを見る>>

Calendar

02 | 2017/03 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

+ アーカイブ
 

硫黄島からの手紙

クリント・イーストウッド監督の超話題作。絶賛の嵐。
好きな監督だけど、これだけ前評判が高いと、自然と期待過剰になってしまい、実際見たときに、なんとなくガッカリしてしまうというのはよくあることだけど、この映画もそうなってしまった。

まず冒頭の発掘シーン。
日本人出演者のセリフの棒読みに苦笑。観ようとするテンションがガタ落ち。

しかし映画としては水準以上のデキきで、最後まで飽きさせない。
ただ、なぜこの監督が、日本人側からみた硫黄島の戦いを撮りたかったのか、いまいち理解できなかったけれども。

戦争の愚劣さ、とりわけ旧日本軍の非人道性・没論理性を、栗林中将やバロン西など優れた軍人の存在と対比させながらを描いていて、それはそれで分かりやすいんだけれども、その分かりやすさというのがどうも外から見た分かりやすさにすぎないように思える。旧日本軍や軍国主義に対する理解も批判も正当なものではあるんでしょうが、教科書を読んで要点をきちんとまとめました的な優等生的回答に過ぎるため、結局平板なものにしかなってないのではないか。そういうことの象徴が、冒頭の日本語棒読みのセリフに現れているような気がする。

とはいえ手榴弾による自決シーンはさすがに凄い。この強制的な自殺の場面は見ていて胸糞が悪くなる。相手と闘わないで自分たちでドンドン死んでいくこの馬鹿馬鹿しさ。また、すぐにヒステリー的突撃に走って無駄に犠牲を増やす堪え性のなさ。頭の悪さ。中村獅童演じる伊藤中尉はその典型で、まるで狂人である。

でも、なんとなくその気持ちや行動がわかるような気がするのが薄気味悪いところで、あの場にいたら、それぞれの階級や立場に応じて、われわれもきっと同じように振る舞っただろうと思えるのだが、そういうのは日本人に独特の心性なのだろうか。日本以外の国の人が見たら、どう感じるのか、狂っているという以外に、なにか理解できるところがあるのかどうか聞いてみたいものだ。

そういうことを考えたけれども、深刻なものではなく、映画館を出てしばらくすれば忘れる程度の軽い感想で、普通のアメリカ娯楽映画を観たときと一緒。
また観たいと思わせるレベルの映画ではありませんでした。わざわざこの監督が作らなくても、誰かが作ってくれそうな映画。

クリンス・イーストウッド監督も結構な年なんだから(77歳)、この先そう何本も作品を残せるわけはないので、ほかに撮らなきゃいけないと思うものはないんだろうか。そう聞いてみたくなる。

いや、これがそうなんだという答かもしれないけれども、教科書的な公式見解以外に、ここで何を言おうとしていたのか、いまいちピンときませんでした。


原題:Letters From Iwo Jima
公式サイト
トラックバック
by ネタバレ映画館 on 2007/09/08 at 08:15:50

最後に出てくる負傷した米兵はライアン・フィリップではありません。

トラックバック送信先 :
コメント