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The Lion, the Witch and the Wardrobe

nina-2.jpgC.S.LEWIS
The Chronicles of Narnia,book2
HarperTrophy
Full-Color Collector's Edition
p189


書かれた順番からいえば、本書がナルニア国物語の第一作目。
とても面白い。まずこの作品から映画化されたというのも頷ける。
前の作品The Magician's Nephewと違って、作者はのびのびと楽しんで書いている。

作者のC.S.Lewisは、前作から順番に読んでほしいと望んでいたようで、通常はそれが第一巻、本書が第ニ巻とされているけれども、もし原書でナルニア国物語を読んでみようという人がいたら、本書から始めることをお勧めする。

というのも、本作品は、読み手をかなり低い年代に設定していたらしく、他の作品よりも英語がやさしく感じられる。(ナルニア国物語は、作者の友人の娘ルーシィ・バーフィールドに読ませようと書かれたものなので、一番最初に書かれたこの作品は、とても小さな子供に語りかけるように書かれている。巻が進むにつれて、英語の難度も少しずつ上がっていくようだ。)
また、映画を見た人はストーリーもあらかた分かっているだろうから、迷うところも少ないはず。なにより、読んでいて楽しい。
映画の各シーンを思い起こさせてくれるPauline Baynes の挿絵も素敵だ。

最初はこうである。

Once there were four children whose name were Peter, Susan, Edmund and Lucy. This story is about something that happened to them when they were sent away from London during the war because of the air-raids.

(むかし、4人の子供がいました。名前はピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーといいます。この物語は、第二次世界大戦のころ、空襲を避けてロンドンから疎開した4人に起こったことのお話です。)

そんなに難しくないと思う。
なじみがない単語はair-raidsぐらい。

次はこう。

They were sent to the house of an old Professor who lived in the heart of the country, ten miles on the nearest railway station and two miles from the nearest post office.

(4人は田舎に住んでいる老教授のもとに送られました。老教授の家は、いちばん近い鉄道の駅からでも10マイル、いちばん近い郵便局からは2マイル離れたところにありました。)

映画は、原作をほぼ忠実に再現したものだった。
できばえはどうだったかというと、決して悪くはなかったけれども、児童文学の代表作のひとつであるこの作品の楽しさや奥深さには及ばない。

映画では、エドマンドが犯した些細な罪とそれに対する常軌を逸したペナルティのせいで、観客は物語をとうてい真面目に受け取ることができなかった。
一方原作では、エドマンドに対する罰は納得できるもので、倫理的な均衡が保たれていると感じられるので、読者は物語が示唆する道徳的な教訓をもっともだとして受け取ることができるわけである。

ところで、本書の巻頭には、上でちょっと触れた、ルーシー・バーフィールドへの献辞が掲げられている。
その献辞がまた良いので、ここに掲げておく。

TO LUCY BARFIELD

My Dear Lucy,
I wrote this story for you, but when I began it I had not realized that girls grow quicker than books. As a result you are already too old for fairy tales, and by the time it is printed and bound you will be older still. But some day you will be old enough to start reading fairy tales again. You can then take it down from some upper shelf, dust it, and tell me what you think of it. I shall probably be too deaf to hear, and too old to understand, a word you say, but I shall still be

your affectionate Godfather
C.S.Lewis


( ルーシー・バーフィールドに

親愛なるルーシー、

私は君のためにこのお話しを書きましたが、書き始めた頃、女の子の大きくなるのがお話しより早いことに気づいていませんでした。だから君はもうおとぎ話を楽しむには大きくなりすぎました。活字になって本になる頃には、君はもっと大きくなっているでしょう。でもいつの日か、おとぎ話をまた読み始める年頃になるでしょう。その時には高い棚から本を取りだして、ほこりを払って、読んでどう思ったか、話してくれるでしょう。私はたぶん耳が遠くなって聞こえないし、歳をとって何を言っているのか分からなくなっているでしょう。それでも私はやっぱり

君の親愛なる名付け親、
C.S.ルイス)

(この訳はインターネット中の記事から拾ってきたもので、訳者が誰だか分かりませんが、立派な訳なのでそのまま使わせていただきます)

こういうものにグッとくるのは、年をとったせいだろうな。
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