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ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女

キリスト教児童文学として有名な「ナルニア国物語」の映画化第一弾。作者のC.S.ルイスは英国の神学者。
男の子を「アダムの息子」、女の子を「イブの娘」と呼んでいるあたりにキリスト教色の一端がうかがえますが、宗教色はそれほど強いわけではない。
アスランがイエス・キリストを現していることも、ひょっとしたらこの作品からは伝わらないかもしれない。原作でも、かなり読み進んでから、ああそうなのかと気がついたぐらいだから。
でもサンタクロースがあそこで登場するのは、やっぱりキリスト教の聖者のひとりであるからで、そうでなかったら、かなり場違いに思えたかもしれません。

白い魔女役のティルダ・スウィントンは、キアヌ・リーブス主演の「コンスタンティン」(今になってみるとマトリックスよりもこちらの方が印象が深い。かなりカルトな好映画だ)で天使ガブリエル役をやっていた人ですね。美しいけど人間ばなれしたところのある容貌なので、この役柄にぴったり。

かわいそうなのは四人兄弟の三番目のエドマンド君で、戦争のために田舎に疎開中なんだからろくな食べ物を食べていないはずです(イギリスだからなおさら)。そんな子供が通りがかったゴージャスで気前の良さそうなオバサンから素敵なお菓子をもらったからといって誰が非難できるだろう。食べるついでに自分には直接関係ないし、よく分かってもいない事情について聞かれるまま適当にしゃべったからといって、彼を責めることができるだろうか。

ところがそのことによって引き起こされる事態は目もあてられないほど深刻なもので、妹の知り合いは彼の目の前で石像にされるわ(あの苦悶の表情!)、縛られて野原を引きずり回されるわ、みんなの目の前で裏切り者呼ばわりされるわ、身替わりとなった人物を死に至らしめるわで、普通の子供だったらまず間違いなくPTSD(心的外傷後ストレス障害)になるくらいのダメージを受けるはずだけど、エドマンド君は幸いそれくらいではへこたれずに、最後は戦士となって一軍を率いて戦うのだからイギリスの子供はたくましいというか鈍感というか。

キリスト教道徳に基づいて、子供たちに向かって「貪欲」さを戒めるためにこのようなストーリーにしたのだと思われるけれども、エドマンドの犯した罪に対して、罰がいくらなんでも重すぎる。子供がお菓子をこっそり食べたら、その貪欲さの故にイエス様は亡くなられたんだ、イエス様という方はそういうふうにわれわれの罪を背負って、ご本人はは罪なくして亡くなられた方なんだ、そういう教えがこの背景にあるわけですが、キリスト教の教義としてはそうだとしても、こうやってあからさまに見せられると、そりゃあんまりじゃないかと思ってしまいます。なんだかこういう例え話でむやみに子供達をおびえさせて躾をしようとしていた昔のヨーロッパの家庭教育なんかが想像されてくる。

原作は子供向けの本(岩波書店によれば小学生4、5年以上対象)なので、本で読んでいるときには全然気にならないのですが(おとぎ話ですからね)、実写版でこれをやられると、さすがに違和感があります。クリスチャンであるなしに関わらず、これではあんまりだと思うのではないでしょうか。大人が見ても無理のない映画にするためには、もう少し物語のバランスを取る必要があると思います。

映画の最後に成長した四人の王と王女が馬に乗って森の中を走ってくる場面があります。
例の街灯に出くわし、ここはなんだか見覚えのある場所だといって、馬から降りてきて、そしてエンディングに至るのですが、ここは見事なシーンだと思います。
ナルニア国で長い時を過ごす間、こちら側の世界の彼等はどうなってしまうのだろうという心配に見事に答えてくれます。そして戻ってくる彼等を見てなぜだかちょっと胸が痛くなってくるのは、王や女王となって長い間国を統治するという物語よりも、もういちど子供時代に戻ることができることの方がもっと痛切な夢であること、それを観客に思い起こさせるからだと思います。それはこの映画が大人向けに発している数少ない、そして痛切なメッセージであると取るのは、過ぎ去った年月を惜しみはじめた者の単なる感傷なのかもしれません。

原作 THE CHRONICLES OF NARNIA, NARNIA
   The Lion, the Witch and the Wardrobe
公式サイト
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by ナルニア国物語が安いのはココ on 2006/05/28 at 14:01:54

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by ネタバレ映画館 on 2006/05/08 at 11:48:32

 『E.T.』のドリュー・バリモアをも思い出させるルーシーちゃん。一人だけアフレコ感が溢れていました(字幕版)。

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