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英雄三国志 三 三国鼎立

柴田 錬三郎
集英社
集英社文庫
p618


赤壁の戦いから、関羽、張飛、劉備の死を経て、諸葛亮による出師の表まで。
表紙イラストは、劉備。

どの三国志でも、劉備の凡庸さがきわだっていて、なぜこんな人物が三国志の主人公なんだろうと思ってしまうのは、誰しも同じだろう。
柴田錬三郎の英雄三国志でもそうで、重要なポイントポイントで諸葛亮の足を引っ張ってばかりいる。
いい加減、愛想を尽かして逃げ出したほうがいいんじゃないかと思えてくるので、作者も諸葛亮がなぜそうしないのか、その理由をひねり出すのに、苦労しているように映る。

曹操の方は、国が大きくなるにつれて、その迫力と凄みを増してくるのだが、劉備は逆である。
後半になるにつれて、だんだん魅力が薄れてくる。
蜀が成った後の凡庸ぶりは、後継者の劉禅と同程度にしかみえない。

思うに、それは、劉備の統治能力、政治能力の欠如によるのではないかと思う。
非常な仁徳者ではあるが、冷徹なパワーバランスの中で、敵に打ち勝つ能力に欠けている。
曹操とはまったく逆である。

こういう仁徳者の魅力や感応力は、直接逢ってみないと伝わらないものなのだろう。
それがあればこそ、関羽も劉備も諸葛亮も、あそこまで付き従ったのだろう。

そういう人物の魅力を文章で伝えるのは至難の業である。
だから、どうしても、諸葛亮とか関羽張飛、あるいは曹操とかのスーパーな能力をもった人物が、物語の中心にならざるをえない。
また、そういった英雄たちが波乱万丈の大活躍するからこそ、三国志は面白い。

一方、魅力ある劉備像を描いた三国志というのは、これまで書かれたことはないのではないかと思う。
そういう三国志というのも、一度読んでみたいものである。



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