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映画の国

★★★★

2012年
117分
ニコニコ動画。

原題:Filmistaan
監督:Nitin Kakkar
音楽:Arijit Datta
出演 
 シャリーブ・ハーシュミー

インドとパキスタンは、1947年の英領からの分離独立以来、3度の戦争を戦っている。
インドのヒンドゥー、パキスタンのイスラムという宗教が絡み、独立の際には両信徒間での大量虐殺も発生したらしい。
そこにロシア・中国・米国といった大国の思惑も加わって、関係改善は一筋縄ではいかない。両国とも核兵器保有国だが、どの国を攻撃対象としているかは誰もが知っている。

そういう関係から、国民それぞれの間の憎悪感もはなはだしいものがあるだろう。
この70年間の戦争をしたことがない日本と違って、最近まで実際に殺し合ってきたのだから、敵意は抽象的なものはなく、肌身に感じられるような強烈なものだろう(第3次印パ戦争は1971年。1999年にも武力衝突が起っている)。

にもかかわらずインド側から、このような映画が出てくるということが素晴らしい。
堅苦しく退屈なものではなく、コミカルで楽しく、立派に商売になる作品になっているのは、やはりインド映画の質の高さで、それはインドの余裕であり、国や国民が、さまざまな悪習や腐敗や反動による蛇行を繰り返しながらも、少しづつ進歩していることの証だろうと思う。

それは特に、作中に描かれるパキスタン人によるイスラム・テログループの、救いがたい偏狭さと独善に対比して感じられることだ。

だが、テログル―プの若者がふと漏らす徹底的な貧しさとそれによる無知蒙昧について、その背景や原因にも思いをめぐらす必要がある。

そもそも主人公がアメリカ人と間違って誘拐されてしまうのが発端なのであるが、なぜアメリカ人なのか。
そしてインドとパキスタンの成り立ちにおける英国の役割。

そうしたことまで考えさせる、広い射程を持った優れた映画である。

日本語字幕はこちら。

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