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地方消滅~東京一極集中が招く人口急減~

増田寛也=編著
中央公論社
中公新書
p243


今年、話題となった一冊。

平成26年5月に発表された「日本創成会議」の報告書、いわゆる「増田レポート」は、20-39歳の女性の減少に着目して、2040年には896の自治体が消滅しかねないというショッキングな内容で各方面の注目を集めた。

本書はその「増田レポート」をベースに、北海道など各地での取り組みや、人口問題に詳しい藻谷浩介氏との対談などをまとめ、新書にしたもの。

自治体消滅という言葉は衝撃的ではあるが、データそのものは、決して目新しいものではない。

本書にも書かれているとおり、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」は、いつでもホームページで見ることができるし、推計結果もだいたい同じようなものある。

国立社会保障・人口問題研究所と増田レポートとの違いは、人口移動が一定程度収束する前提で推計したのが前者で、収束しない前提が後者だというだけである。
国立社会保障・人口問題研究所の推計でも、増田レポートの推計時点より10年遅い2050年で見ると、ほぼ同数の消滅可能自治体が出てくるといことを、社人研の方がどこかで書いていた。

データはずっと目の前に置いてあったのだが、一部の専門家以外、誰も関心を示さなかっただけなのである。
増田レポートは、鮮やかな切り口で、それを国民にアピールして見せた。

p15ページに、0歳-14歳の年少人口の推計がある。
現在とほぼ同程度の合計特殊出生率1.35での推計した場合である。

2010年 1,684万人
2040年 1,073万人
2060年 792万人
2090年 516万人
2110年 391万人

男女2人で、女性が子供を1人しか産まないとなると、次世代の人口は半減する。
その次の世代はさらにその半分。
世代ごとに、人口は急激に縮小していく。
そうした少なくなる一方の人口で、すでに生まれた膨大な数の高齢者を背負って働いていかなければならない。

この数字を見ただけでも、社会を維持することが困難となるのは明らかである。
あまりに当然のことであるが、人口減少の解決は、焦眉の急である。

「増田レポート」がきっかけとなり、政府に「まち・ひと・しごと創生本部」が設けられ、つい昨日(平成26年12月27日)、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が発表された。
ようやくではあるが、人口減少に国を挙げて取り組む段階に至ったのである。

本書では、人口減少の解決に向け、さまざまな提案が書かれているが、総花的で、あまりおもしろくはない。
しかしながら、たくさんの人に、人口減少の危機を肌身で感じさせたという点で、「増田レポート」及び本書は、大いに評価されるべきであると思う。

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