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カート・ヴォネガット

カート・ヴォネガットが亡くなってもう六年経つ。
かれの作品は好きだが、困るのは、読んだ後、元気がなくなるという点だ。

ヴォネガットといえば、「心優しきニヒリスト」という肩書が有名で、かなり早い時期からそう言われていた。作品はたしかにそんなふうだ。

かれの主人公は、巨大な歯車の中でモルモットのように扱われ、無慈悲な運命に翻弄される。誰が悪いというわけでもない。巨大な歯車、巨大なシステム、宇宙的な構造そのものの結果としてそうなるのであって、仕組みそのものにも悪意があるわけではない。だから、人間の存在や営みは結局のところ無駄であり、傍から見ているとコミカルなだけである。それを愛情深く描いたのがヴォネガットの作品である。

(同じことがらを叙事詩的に描くと、小松左京の「果しなき流れの果に」になるのかもしれない。)

だからヴォネガットの作品を読んでもちっとも元気にならない。意気消沈してしまう。元気を奪われてしまう。
ファンではあるが、ときどきしか読まないのは、そういうわけだからである。

ヴォネガットは明らかに共産主義へのシンパシーを表明しているが、アメリカのメジャー作家の中では珍しいと思う。

(2013.3.17メモ)
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