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セメント樽の中の手紙 (角川文庫)

葉山 嘉樹
角川書店
角川文庫
p195

小林多喜二と並ぶプロレタリアート文学の旗手、ということで読んでみた。
小林多喜二よりも、モダンな感じがする。
同じ福岡県出身ということもあって、夢野久作っぽいところもあるが、気のせいかもしれない(夢野は福岡市、葉山は京都郡)。

短篇が8編収められているが、最後の「氷雨」が秀逸。

小林にしても葉山にしても、共産主義革命家として国家の弾圧化での芸術活動は冗談事ではなく、小林多喜二は警察に拷問で殺されるし、葉山は拘留中に二人の子供が餓死している。

「氷雨」は共産主義から「転向」後の作品と言われているが、窮迫状態の中で書かれたこの哀切きわまりない心境の作品を「転向」と結びつけて語ってしまうところに、日本の(日本だけではないかもしれないが)共産主義運動の芸術観の貧しさ、ということはつまり人間把握の貧しさがあって、そうした痩せ細った思想の極限状態での暴走が、閉じた世界の中の異物排除の論理―内ゲバの世界―を産んでしまうのだろうと思う。


セメント樽の中の手紙 (角川文庫)セメント樽の中の手紙 (角川文庫)
(2008/09/25)
葉山 嘉樹

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