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カテゴリ:Bookのエントリー一覧

  • The Gunslinger

    Stephen King1982The Dark Tower Ⅰ Hodder & Stoughtonp266スティーブン・キング3連発。Lexile指数は750L。ダークタワー・シリーズのⅠだが、これは失敗。ちっとも面白くない。Lexile指数がどうこういうまえに、モヤモヤ何かを暗示する話ばかりで、ちっとも中身が分らない。読んでいてつらいものがある。このシリーズ、あと6冊もあるのか。面白くなるのだろうか。次を読むべきか否か。どうしようかな。...

  • The Running Man

    Stephen King1983Hodder & Stoughtonp241これもリチャード・ブキャマン名義の一冊。Lexile指数は700L。The Long Walk より、少し難しいということになっている。いや、少しどころか、けっこう難しい。主人公の活躍する舞台が大きく拡がった分だけ、使われている単語の範疇(レンジ)もかなり広くなっているし。駆け引きの裏の意味を読み取りながら、目まぐるしい展開に一生懸命ついていかなければならない。最後の部分は、予言的な...

  • The Long Wark

    Stephen King1979Gallery Booksp391スティーブン・キングがリチャード・ブキャマン名義で出した本の一冊。大学生時代に書いた作品というから、実質処女長編ということになるだろうか。Lexile指数という英語の本の難易度を示す指標があって、スティーブン・キングの中では本書がいちばん低く出ていたので(690L)、読んでみることにした。読んでみた感想だが、そこまで易しいというわけではなかった。かといって、難しすぎるわけで...

  • The Adventures of Huckleberry Finn

    Mark Twain1885Penguin Booksp394マーク・トウェインの代表作。1876年の「トム・ソーヤーの冒険」発表後、断続的に書き続け、9年後の1885年(明治17年)に完成。子供向けの「トム・ソーヤーの冒険」とは違い、奴隷制度が存在した資本主義勃興直前のアメリカ、南北戦争(1861-65)前の開拓時代の雰囲気を色濃す人々の暮らしやミシシッピー河畔の牧歌的な風景を背景に、浮浪児ハックルベリー・フィンと黒人奴隷「ジム」の逃避行を、...

  • The Adventures of Tom Sawyer

    Mark Twain1876Penguin Booksp221ひさびさに英語の本を読んでみました。有名なペンキ塗りのシーンは、本書では15ページから。物語がはじまってすぐだ。つかみはこれでOK。出版は1876年。日本でいえば明治8年。「トム・ソーヤーの冒険」の英語は、アメリカでは8歳から12歳の小学校高学年が読むレベルの英語らしい。たしかにストーリーは単純。しかし、あちらの日常生活に使われている単語が多く、それも150年前のアメリカ、豊かな...

  • 藤沢周平全集 第3巻 市井小説短篇(3)

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第3巻p629昭和54年から平成2年にかけての短編、36編を収める。市井ものの短編はこの巻で終わり。そろそろ武家物の厳しい世界を読みたくなってきた。【収録作品】驟り雨、遅いしあわせ、泣かない女、贈り物、歳月、ちきしょう!、虹の空、運の尽き、おばさん、亭主の仲間、時雨みち、幼い声、夜の道、怠け者、盗み喰い、滴る汗、追われる男、おさんが呼ぶ、禍福、おとくの神、失踪、帰って来た女、...

  • 藤沢周平全集 第2巻 市井小説短篇(2)

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第2巻p605昭和50年から53年の短編、30編を収める。風景描写というのは、背景や状況の説明に用いられる部分で、たいていの場合は退屈である。できればなくしてもらいたいぐらいのものなので、ふつうはさっと読んでしまう。すぐれた作者の場合は、そうはいかない。田舎の子供のころ、ふと感じた寂寥感を、これほど見事にあわらしてる文章は初めてだ。どうしてこんなことを覚えているのだろう。 川端...

  • グローバリズムが世界を滅ぼす

    エマニュエル・トッド/ハジュン・チャン/柴山 桂太/中野 剛志/藤井 聡/堀 茂樹文藝春秋文春新書p246写真で分かるように、エマニュエル・トッドが表看板の本だが、彼が語る場面は、他の著者よりそう多いわけではない。グローバリズムが経済的繁栄をもたらすという理論は、じつは根拠がなく、逆に世界に不公平と混乱をもたらす元凶であることを、座談会およびそれぞれの論文でわかりやすく説いた本。...

  • 戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

    加藤 陽子朝日出版社p475「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」に続く、最新の研究に基づく現代史講義。前作と同じく、主に高校生を対象としているので、たいへんわかりやすい。かといって、レベルを落としているわけではないので、読み飛ばしていてはすぐついていけなくなる。前作に比べると説明が丁寧すぎてスピード感がなく、読み終わるのにちょっと苦労した。...

  • 学校が教えないほんとうの政治の話

    斎藤 美奈子筑摩書房ちくまプリマー新書p207そんなに目新しいことは書いていない。高校を卒業して大学に入ったばかりとか、社会に出たばかりとか、政治に触れ始めた若い人にとって役に立つ本。...

  • キリング・フィールド

    クリストファー・ハドソン水野谷とおる=訳角川書店角川文庫p366映画「キリング・フィールド」は、映画の主人公でもあるアメリカ人記者シドニー・シャンバーグが雑誌に発表した手記に基づくもの。本書は、その手記と、映画のシナリオをもとに、作家のクリストファー・ハドソンが小説化したもの。映画のノベライゼーションのである。映画の中では分かリずらかった部分の解説にもなっている。...

  • 在宅医療から石巻の復興に挑んだ731日間

    武藤 真祐:監修高齢先進国モデル構想会議:編日経BP社p220東日本大震災に逢った石巻市で、被災者救済のために在宅医療に取り組む拓ホームクリニックの武藤真祐ドクターと、さまざまな協力者による活動の記録。こういう活動記録は非常に貴重。なにより、メンバーの活動ぶりに、思わず目頭が熱くなる。...

  • 統計学が最強の学問である データ社会を生き抜くための武器と教養

    西内 啓ダイヤモンド社p308数年前に非常に評判になった本。気にはなっていたのだが、ようやく読むことができた。サブタイトルにあるように、「データ社会を生き抜くための武器と教養」として、統計学は知っておかなければはならない知識であることが、よくわかった。統計学への入門書として、優れた本。...

  • なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である

    中島 聡文響社p286「ラストスパート志向」が諸悪の根源。ロケットスタートで、与えられた期間の2割の期間で8割まで終わらせる。10日でやるべきタスクだったら、その2割の8日間で、8割終わらせるつもりでフルパワーで仕事をすること。その間、マルチタスクはをやめ、メールは気にせず、その仕事だけに集中する。そのためには、早朝の時間が大事。の「ロケットスタート時間術」を使えば、質の高い仕事を、必ず期限内に遂行で...

  • 医療レジリエンス-医学アカデミアの社会的責任

    編集代表:福原俊一医学書院p134京都大学医学研究科社会健康医学系専攻(京都大学SPH)のPRのために作った本のようだが、中身は意外にしっかりしていて、健康と医療に関する内外の著名な研究者の簡単なレポート・対談が集められている。2015年に京都大学で開かれた世界健康会議の地域会議の内容をまとめたものらしい。...

  • 超高齢社会 第4弾 未知の社会への挑戦 

    監修:辻 哲夫・久野 譜也・本田 茂樹時評社p239冒頭の、辻哲夫 東京大学高齢社会総合研究機構特任教授と、嶋津昭 公益社団法人ラグビーワールドカップ2019組織員会事務総長という、異色の顔合わせによる対談は興味深かったが、そこはわずが20数ページ。残りは、各省庁の政策ペーパーと、自治体・企業の事例集をかき集めてホッチキス止めしただけの本。こんなヤクザなつくりで1500円以上も取るとはひどい話だ。政府刊行物と...

  • 日本企業は何で食っていくのか

    伊丹 敬之日本経済新聞出版社日経プレミアシリーズp261人に勧められて読んでみたのだが、ほとんど響かなかった。書いてあることが、あまりにまっとうすぎて、逆に平板に感じられたせいだろうか。もうすこし、毒がある方が、読み物としては面白いのかもしれない。...

  • 病院の世紀の理論

    猪飼 周平有斐閣p330病院における治療という形態が、特定の時代の特定のパラダイムにほかならないことを、江戸時代以降の日本の医療の歴史を丹念にたどりながら解き明かした画期的な書物。もちろんこちらは医療の専門家ではないので、専門家からの、すでにこうした類書があって、本書の内容は別にそう新しいものでもなんでもないんだという意見もあるのかもしれないが、たぶんそういう本はなかったのではないか。そうであれば、...

  • 白き瓶 ~小説 長塚 節~

    藤沢 周平文藝春秋社文春文庫p612長塚節(たかし)といえば「土」。名前と作品名は、学校の教科書で習ったことがあるが、これまで関心を持ったこともなく、藤沢周平を読んでいなければ、まさか伝記を読むこともなかったはずの作家である。長塚節が正岡子規の弟子で、歌人であったということも本書を読んではじめて知った。作者が得意とする時代小説とちがって、あざやかなストーリーの展開はなく、綿密な資料の調査に基づき、や...

  • 藤沢周平全集 第6巻 士道小説短篇(3)

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第6巻p573昭和48年から平成2年の作品から、比較的長い短編を18編。「決闘の辻 新刺客伝」は、宮本武蔵、柳生但馬守宗矩などの剣客を扱った短編集だが、老境の宮本武蔵を描いた「二天の窟」が面白い。【収録作品】玄鳥、三月の鮠、闇討ち、浦島、鷦鷯、又蔵の火、逆軍の旗、相模守は無害、二人の失踪人、上意改まる、幻にあらず、長門守の陰謀、振子の城、決闘の辻-新剣客伝(二天の窟 宮本武蔵...

  • 絶対に受けたくない 無駄な医療

    室井 一辰日経BP社p271米国の医学界が不要・不適切としている治療方や検診が、日本ではさかんに行われているということはわかったが、といって、ここに記載された100項目は、あまりに専門的すぎて、読んでもどうにもならないな。まあICスキャンをやたらに勧める医者は怪しいということだけはわかった。手術や検査も同様。でも、そうでない医者っているのかな。...

  • 日本のお医者さんの研究

    森 剛志/後藤 励東洋経済新報社p205日本のお医者さんはそのような人なのか、アンケートを中心に、働き方や考え方、年齢階層など、アンケートや統計を中心に説明した本。タイトルを見て面白そうな本だと思って読んでみたら、集めたデータをそのまま投げ出したような内容で、ちっとも面白くなった。どんな人がこの本を読むのだろうかと、不思議に思った。...

  • 競わない地方創生~人口急減の真実

    久繁 哲之介時事通信社p252ビジネスの論理から言えば、弱者(地方都市)の経営は、強者(大都市)を真似てはいけない。そういわれれば、まったくそうだ。言われてみないことにはわからないものだ。その他、刺激的な提案があちこちに出てきて、なかなか興味深い本だった。...

  • それでもあきらめない ハーバードが私に教えてくれたこと

    林 英恵あさ出版p234平易に書かれていて手軽に読めるけれども、伝わってくるメッセージは、深くて熱い。研究と仕事を両立させている著者による、社会人入門書的な内容ですが、凡百のビジネスを遥かに凌ぎ、なかなかの良書です。...

  • 医療・介護改革の真相~日本の社会保障制度を守るための提言

    松山 幸弘日本医療企画p198財務諸表分析により、社会福祉法改正のきっかけを作った筆者による、日本の医療制度改革に関する提言。非営利ホールディングカンパニーの必要性を説いている。...

  • 年金、民主主義、経済学

    権丈 善一慶應義塾大学出版会再配分政策の政治経済学Ⅶp482著者の論旨は明快。しかも舌鋒鋭く、中途半端な自称年金学者らを批判してやまない。本書でもたびたび取り上げられている「社会保障制度改革国民会議」。平成24年から25年にかけて、全部で20回開催されているが、その議事録も読んでみた。なんとこちらはもっと過激で、総理官邸で開催された会議で、政府関係者がいる前で、委員として参加した著者は、当の本人たちを面と向...

  • 医療介護の一体改革と財政

    権丈 善一慶應義塾大学出版会再配分政策の政治経済学Ⅵp452社会保障を論じてこれだけ痛快で、しかも現実政治と切り結んでいる本は他に例がない。読むのをやめられない面白さ。しかも、民主党政権が、この国の将来にとってどれほど無責任でダメな政権だったかということが、嫌になるほどわかってしまう本でもある。...

  • 社会保障の政策転換

    権丈 善一慶応義塾大学出版会再配分政策の政治経済学Ⅴp312社会保障制度国民会議の委員就任時、2008年当時の会議での議論やニュースや政治的動きをリアルタイムで語った本。著者の歯に布を着せない発言は痛快。続編も早く読んでみたい。...

  • ちょっと気になる社会保障

    権丈 善一勁草書房p214「闘う社会保障学者」権丈善一先生の社会保障入門。入門とはいえ、内容はかなり高度な部分も含まれる。面白くてためになることは間違いない一冊。...

  • 在宅医療の展望

    佐藤 智=責任編集中央法規明日の在宅医療 第1巻p464在宅医療について、医師・看護師・研究者・政策立案者・家族など、在宅医療に関わる人々による、論文・インタビュー・対談・手記等で構成された本。発刊は2008年で、いまから8年前。この分野の偉い人から、このシリーズを買って読むように勧められたが、この巻と次の巻だけ買って、最初の数ページで放り投げていた。いまの在宅医療について知るには古すぎるかなと思たが、バ...

  • 買い物難民を救え! 移動スーパーとくし丸の挑戦

    村上 稔緑風出版p192ソーシャルビジネスは難しい。起業家としての才能とビジネス感覚を持ち、なおかつ社会改革者としての志をもっていなければならない。社会問題の解決のためにビジネスの手法を使うのであって、単なる利潤追求とは一線を画す。そういう自己規制を行いながら事業を行うわけだから、よほど優れた才能の持ち主でなければならない。ソーシャルビジネスで成功できる人は、通常の事業なら簡単に金儲けできてしまう、...

  • 藤沢周平全集 第7巻  雲奔る 小説・雲井龍雄 / 回天の門

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第7巻p589「雲奔る」「回天の門」は、それぞれ、東北の維新の志士、雲井龍雄、清河八郎の生涯を描いた小説。清河八郎は、維新の先駆けとして活躍した人物として司馬遼太郎かなにかで読んだことがあるが、雲井龍雄については、初めて知った。...

  • 一茶

    藤沢 周平文藝春秋文春文庫p390一茶の生涯を描く。江戸時代の俳人がどうやって生計を立てていたかを初めて知った。エキセントリックな面も興味深い。...

  • 藤沢周平全集 第5巻 士道小説短篇(2)

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第5巻p570昭和51年から64年の作品23編。市井小説もいいが、やはり武家の小説の方が面白いと思うのは、それだけ武士の暮らしの制約が厳しいからだろうか。考えてみれば当時の武士というのは、幕府に仕えるのは国家公務員、藩の場合は地方公務員みたいなもの。あるいは、企業に勤めて、ルールにがんじがらめのサラリーマンを彷彿とさせる。浪人は、たしかに失業者というイメージだ。そういうところで...

  • 藤沢周平全集 第1巻 市井小説短篇(1)

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第1巻p595デビュー作の「冥い海」ほか、昭和46年から50年に書かれた作品、21編を集める。たしかに暗い作品が多いが、「父と呼べ」のようなほろりとさせる作品もある。一作ごとの完成度と、発表のペースに驚かされる。【収録作品】溟い海、囮、賽子無宿、黒い縄、帰郷、恫喝、夜が軋む、割れた月、闇の梯子、父と呼べ、疑惑、密告、入墨、馬五郎焼身、旅の誘い、鬼、おふく、霜の朝、時雨のあと、...

  • 地下室の手記

    ドストエフスキー江川 卓=訳新潮社新潮文庫p259「地下室の手記」を読むのはこれで6回目。そのうち3回が江川卓訳で、やはりこの人の訳がもっとも良い。日本語がしっかりしていて、しかもドストエフスキーの原文を(たぶん)精確に反映している。この人の文章は、とてもしっくりくるのだが、若い頃から読んでいて、私自身の文章もこの人の翻訳文に影響を受けているような気がする。前に、「ここに描かれたのは、写真でいえばネガの...

  • よろずや平四郎活人剣(下)

    藤沢 周平文藝春秋文春文庫p494緩み具合といえば、友人(?)明石半太夫。詐欺漢まがいのこの人物の造形もさることながら、主人公とのつきあいぶりが、いかにも古き良き江戸の、人と人との関わりを彷彿とさせる――もちろんそれは創作された世界ではあるが、そういう緩さもありえたのだろうと思わせてくれる――もう一人の友人、朴訥な人柄の北見十蔵、そして主人公である神名平四郎、この三人の掛け合いぶりは目が離せない。といって...

  • よろずや平四郎活人剣(上)

    藤沢 周平文藝春秋文春文庫p463すべての作品を読んだわけではないが、「よろずや平四郎活人剣」は、藤沢周平の円熟期を代表する傑作ではないかと思う。緊迫感のあるきびきびした展開はいつもどおりだが、従来にまして、軽妙洒脱さが表にあらわれている。その絶妙な緩み具合がよい。...

  • 人間の檻 獄医立花登手控え(四)

    藤沢 周平講談社講談社文庫p366すべて読み終わってみて、感想を一言でいうと、さわやかな物語だった、ということ。小伝馬町の牢獄医師という主人公の設定の他に、4冊それぞれのタイトルに「檻」という単語が用いられているので、窮屈で真面目な話というイメージもあったのだが、そんなことはまったくなかった。なぜそういうタイトルにしたんでしょうね。手品のように次々に物語が生み出されていくさまは圧巻ともいってよく、中井...

  • 愛憎の檻 獄医立花登手控え(三)

    藤沢 周平講談社講談社文庫p321主人公が江戸時代の牢獄医という設定から、暗くて陰惨な話が中心だろうとイメージしていたが、読後感はカラッとして明るい。おもわずニヤッとするやりとりがたくさん出てくる。この設定から、こういう楽しい読物を創り出すのは、作者の力量というほかない。...

  • 風雪の檻 獄医立花登手控え(二)

    藤沢 周平講談社講談社文庫p303解説を読んだら、物語の主要な眼目がネタばれされていて、興覚め。しかもそれでもって作品を誉めたつもりになっている。こういうのって、サッカーの録画を見る前に結果を告げられるのと同様で、せっかくの楽しみがおじゃんである。物書きを生業とする人間が、その程度の最低限度のマナーをわきまえていないというのは噴飯もの。解説した女流作家はもう亡くなっていて文句の言いようもないのだが、版...

  • ユマニチュード入門

    本田美和子イヴ・ジネストロゼット・マレスコットティ介護現場において、人間の尊厳を大事にするケアということはどういうことか、それを技術化したのものがユマニチュードだと理解した。日本にも優れた介護者はたくさんいるのだろうが、そういう人々のケアの手法は技術化されておらず、またそうしようという努力もほとんど行われていないのではないか。優しい心が大事など、精神論が語られるばかりで、ケア手法や業務改善や環境改...

  • 春秋の檻 獄医立花登手控え(一)

    藤沢 周平講談社講談社文庫p345主人公の立花登は、江戸小伝馬町の牢獄に勤める青年医師。柔術の達人でもある。居候先の叔父夫婦の一人娘おちえは、現代風のバカ娘。主人公とおちえの今後の展開に目が離せない。...

  • 藤沢周平全集 第4巻 士道小説短篇(1)

    藤沢 周平文藝春秋藤沢周平全集第4巻p557直木賞受賞作である「暗殺の年輪」ほか、昭和48年から50年にかけて書かれた以下の短編を治める。暗殺の年輪、ただ一撃、紅の記憶、証拠人、唆す、恐妻の剣、潮田伝五郎置文、密夫の顔、嚔、十四人目の男、桃の木の下で、臍曲がり新左、夜の城、冤罪、一顆の瓜、鱗雲、鬼気、竹光始末、果し合い、遠方より来る、乱心、雪明かり計22編。なかでも「臍曲がり新左」が傑作。シリアスな作品が多...

  • 生涯現役キャリア作戦~シニア産業カウンセラーからの提案~

    青木 羊耳朱鳥社p19120歳から60歳までの40年間、一日10時間を通勤と仕事に費やしたとする。週休二日制の場合、1年間の勤務日数が約250日だから、40年×10時間×250日=10万時間となる。60歳から80歳の20年間、食事や睡眠時間など、生活維持に必要な時間を10時間とすると、一日の自由時間は、24時間-10時間=14時間20年間では、20年×14時間×365日=約10万時間つまり、60歳以降は、それまで働いていたのと同じ量の自由時間を持つこと...

  • 蝉しぐれ

    藤沢 周平文藝春秋文春文庫p470藤沢周平は長編より短編、などと書いたが、すぐその誤りを見せつけられた。解説の中で文芸評論家の秋山駿氏はスタンダールの「赤と黒」を例に出しながら、本作の出だしの部分は、西欧的近代文学の正当な嫡子といった趣であると述べているが、出だしだけでなく、全体のがっちりした構成は、たしかに日本の時代小説というよりも、19世紀のヨーロッパ文学を思わせる。とくにフランス文学で、私はスタ...

  • 老後破産~長寿という悪夢~

    NHKスペシャル取材班新潮社p231「老後破産」という言葉を生み出した「NHKスペシャル」が2014年9月に放映され、さきほどの「下流老人」が出版されたのが2015年6月、NHKスペシャルの番組内容を書籍化した本書が翌7月に続いている。単身高齢者の悲惨な生活実態が、多く人々の注意を集めるようになった。これからさまざまな対策を講じられていくに違いない。だが、問題はそう簡単に片付かないし、都市部の高齢化は急速に進むだ...

  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 その2

    藤田 孝典朝日新聞社朝日新書p221前のエントリーで小難しい感想を書いたが、実は、本書でもっとも印象に残ったのは以下の部分。「仕事一筋できたならば、夫は妻に逃げられてはいけない わたしが今まで見てきた経験上からも、妻は月15万円の生活費でも暮らしていける方が多いが、夫の場合はほとんど絶望的と言っていい。とくに団塊の世代よりも上の層の日常生活力の乏しさには驚くべきものがある。 …いまだに「家事は女性がする...

  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    藤田 孝典朝日新聞社朝日新書p221悲惨な老後を送る貧困高齢者への支援活動を実際に行っている著者だけあって、実態を描いた第1章から第3章はリアリティと迫力がある。たしかに、老後の生活崩壊は、特殊な人に訪れる特別な事態ではなく、誰にでも起こりうる話である。他人ごとではない。われわれはそれを覚悟しておいた方が良い。著者は、「社会システムと社会福祉制度の機能不全」が、このような下流老人を生み出す原因であると...

  • 隠し剣秋風抄

    藤沢 周平文藝春秋文春文庫p384藤沢周平作品を読み始めたばかりの私が作品のことをあれこれいうのはまだ早いと思うのだが、これまで読んだだけでも、短編小説の名手であることはよくわかる。長編の方も、はじめから長編として書かれたものより、短編小説の連作として書かれたもののほうがずっと優れている。そして、この作者の短編小説の長さが、ちょうど良い長さなのである。通勤電車で、ちょうど一話だけ読めるの長さ。そして...